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活動報告

建築士、弁護士、研究者らによって1996年に設立された欠陥住宅被害全国連絡協議会は、現在、北海道から九州まで12の地域ネット、会員約1000名の任意団体であり、年2回の全国大会を開催すると共に例年全国一斉に「欠陥住宅110番」を実施しています。



10月勉強会「 調査・鑑定および調査報告書 」
この勉強会は日弁連消費者問題対策委員会による「欠陥住宅被害救済の手引」(民事法研究会発行)をテキストとしています。 
今回は柏本 保建築士と永井光弘弁護士がそれぞれの立場から担当しました。

「予備調査」(簡易調査)
調査は2段階に分けて行う必要があります。最初はまず建築士が現場を見て(目視)欠陥住宅の現状を把握します。その上で欠陥の程度や本調査の要否、本調査の調査方法等の見当をつけます。この段階で報告書を作成する場合もありますが、あくまで上記の目的によるもであり、裁判の資料(証拠)には利用できません。ここで大切なことは、仮に欠陥が明らかであってもこの先のステップである裁判などに進んだ場合に、よい結果が得られる可能性と得られる賠償などの額が費やした費用に見合うかどうかを、十分に見極めることです。つまり明らかに欠陥はあるが、補修費用が低額でかつ損害賠償額もわずかな場合や、あるいは相手方に対応する能力や資力がないなどの場合は、これから先に進んでも無意味な結果に終わってしまいます。

「本調査」
次の段階に進みます。予備調査である程度の方針が立てられ、裁判などの法的手段に訴えることを前提に本調査にかかります。本調査では、調査機材を用いたり建物の一部を壊して調べることもあります。その上で欠陥の原因を突き止め、調査報告書を作成します。そして、弁護士が、調査報告書を基にして法律面での検討、書類作成等にあたることになります。
予備調査での見極めを行う段階、さらに法的手段に訴える段階での建築士・弁護士、それぞれの専門性に加えて、両者のチームワークが非常に大切であることがおわかりいただけるでしょう。

11月勉強会「 欠陥住宅の紛争解決手段 」
今月は井上智志弁護士が担当しました。
トラブルの解決方法には様々あり、ここではその主なものについてご紹介します。
「示談」
交通事故の処理でおなじみの示談ですが、裁判などの法的手続きを取らず、お互いに話し合いで解決することです。ただ建築関係で多くみられる消費者と業者のトラブルは、 知識や業界事情、さらに法律に疎い消費者側がどうしても不利になりがちです。 本来は当事者(本人)同士で話し合うのですが、法律的・技術的両面でサポートする弁護士と建築士の存在は欠かせません。なお代理人として本人に代わって交渉を行い、報酬を得ることは弁護士だけができます。
「民事調停」
いわゆる調停は、裁判所という公的な機関のもとで、第三者である調停委員を介して話し合いで解決するものです。調停委員は必ずしも建築関係、特に技術面に詳しい方ばかりとは言えないため、しっかりした欠陥に関する調査報告書を準備することが大切であると共に、ここでも代理人である弁護士の果たす役割は大きいです。調停が成立しない場合は次の民事裁判に進みます。
「民事裁判」
双方の意見が大きく食い違う、あるいは欠陥の度合いが甚だしい、要求する補修額・賠償額が大きいなど、話し合いで解決できない場合には訴訟を起こします。 裁判になると結論(判決)に至るまでの日数がかかり、さらに調査鑑定、弁護士費用などコストもかかります。また裁判官も建築関係には詳しい方ばかりではないため、提出する資料(証拠書類、特に調査報告書・鑑定書)はより丁寧に作成する必要があります。
「その他の手段」
○住宅紛争審査会 地域によって弁護士会が設置しています。裁判所は関与せず、弁護士と建築士が紛争処理委員として、あっせん・調停・仲裁を行っています。こちらは裁判所の手続きに比べて簡単で迅速に処理が進むことが多いと言われています。ただし、対象となる住宅は、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)による建設性能評価を受けたもの、または住宅瑕疵保険に加入したものとなっております。
その他、民間団体の紛争処理機関や消費者保護制度がいくつかあります。詳しくは欠陥住宅神戸NETへお尋ねください。



勉強会「地盤」「基礎」「工法と壁」①

この勉強会は日弁連消費者問題対策委員会による「欠陥住宅被害救済の手引」(民事法研究会発行)をテキストとしています。 
第3回は川口憲一建築士が担当し、日頃聞くことが多い専門用語の詳しい説明を含め、テキストの内容を掘り下げて行われました。 まず「地盤」では、不安定で崩れやすい物事のたとえに使われる“砂上の楼閣”。砂の地盤でも条件次第で、意外にもしっかりしていること、さらに地盤調査の方法などについても触れたうえで、建物が沈下しないよう十分な地質調査が必要になるとのことです。

 「基礎」は建物を支える主要な構造物です。そのために建築基準法などで、地盤の条件にもよりますが、基本的に鉄筋コンクリートで作られます。

 「工法と壁」では主に在来工法(軸組工法)についての解説でした。 地震や強風によって建物が受ける力に対して、柱と壁量のバランスが大きく影響することを根拠と計算方法を示して説明されました。さらに木材の接合に使われる、ホールダウンやプレート金物にも、厳しい基準があるとの説明がありました。
また、ツーバイフォー工法では、在来工法が土台→柱→梁→屋根の順に組み上げられるのに対し、木造枠組壁工法であるツーバイフォー工法は、床→壁→2階の床→2階の壁→屋根の順で組み上げられます。主要な材料を釘を使用して止めることから、特に釘の材質や打ち付ける間隔(ピッチ)が重要になります。



勉強会「地盤」「基礎」「工法」②

第4回は前回と同じ項目ですが、施工現場や欠陥の事例を映像でより具体的に解説するもので、神戸NET代表幹事の佐古誠司建築士が担当しました。

「地盤」熊本地震の例を見ても建物の損傷の原因として、地盤の悪さ・古い建物・欠陥があった建物など挙げられ、特に地盤による影響が顕著であったことが報告されました。 宅地の健全性を知るためには、地理的な地層の「成り立ち」を知ることが大切です。しかし、現在は宅地造成などで地形の判断がつかなくなっています。古い地図で元々の地名の由来を知ることで推察できることがあります。特に「水」に関する文字がついた地名には要注意です。 傾斜地の宅地造成では、盛り土と切土が混在した場所ができることがあります。このようなところは不同沈下が生じやすいので注意が必要です。

 「基礎」住宅の基礎としてごく一般的な「布基礎」と「ベタ基礎」の形状が説明されました。欠陥の事例として鉄筋の入っていない土間のコンクリートがベタ基礎として扱われていた建売住宅が紹介されました。

 「工法」では前回の在来工法とツーバイフォー工法に加えて、鉄骨造と鉄筋コンクリート造の画像による解説と欠陥の事例が紹介されました。
鉄骨造の建物は鉄骨材を的確に結合することが必要です。部材は工場で作られて現場へ運ばれ、組み立てられます。そのため工場段階で設計通りか、材質が規格に合っているかのチェックが欠かせません。特に注意を払うべきは溶接部分で、決められた基準で施工されなければいけません。

鉄筋コンクリート造は火災や地震に対して強い構造体です。 施行に際しては、特にコンクリートの「水」と「セメント」の配合関係が大切になります。
コンクリートが適切に配合され、正しい施工が行われていない場合には、ひび割れが生じます。ひび割れから水(雨水)が鉄筋までしみこむことで錆が発生します。錆始めた鉄筋は3倍ぐらいの体積まで膨張しコンクリートを破壊します。施工管理が特に大切なのが鉄筋コンクリート造です。


7月例会より
「欠陥住宅110番」の結果報告

今年も7月2日(土)に全国一斉に実施された電話による「欠陥110番」。全国で83件の相談がありました。うち神戸NETでは4件でした。
全国の傾向を見ると二階建在来工法の住宅に関する相談が多数で、その内容は雨漏り・結露・カビが多く、次いで壁の傾斜・床鳴りなどでした。
欠陥住宅110番

勉強会「責任追及の法律構成~売買契約の場合」「損害論~損害賠償請求の範囲」
 第2回は宮本英幸弁護士が担当しました。
 「責任追及の法律構成~売買契約の場合」では、売主に対する責任追及の態様および「損害」としてどのようなものが考えられるか説明がありました。さらに、欠陥がわかっていながら売ったという場合には、売買契約の責任とは別に不法行為責任を追及した判例の紹介もされました。
 その他、施工業者の責任、仲介業者の責任などの説明を踏まえ,会員の間で活発な議論が行われました。このように欠陥住宅のさまざまな問題について、定期的に法律や判例を交えて研究しています。

6月例会より
第40回大阪大会の報告
 全国大会が6月4日・5日の2日間にわたって、大阪市北区の大阪市住まい情報センターで開かれました。
 ふくおかネットの弁護士が、熊本地震の被害について、「柱の接合が不十分だったり、筋交いがきちんと入っていなかったりするなど、施工不良が確認された建物があり、被害の拡大につながったおそれがある」と報告。続いて、専門的な知識をもつ第三者が、工事の段階ごとに検査する制度を導入するなど、対策の強化を国に求めていくことを確認しました。
 その他、欠陥住宅紛争事件全般の問題点に対する講演とディスカッション、日弁連土地住宅部会の活動報告、各地のネット報告が行われました。
 また、全国ネット20年を節目として記念誌「欠陥住宅全国ネット20年の歩み」が発行されました。

勉強会「欠陥(瑕疵)の概念と判断基準」「責任追及の法律構成~請負契約の場合」
 この勉強会は日弁連消費者問題対策委員会による「欠陥住宅被害救済の手引」(民事法研究会発行)をテキストとして考察していくものです。
  第1回は小林靖子弁護士が担当しました。

 まず「欠陥(瑕疵)の概念と判断基準」では欠陥の有無についての判断基準が,本来あるべき性能を有するかどうかという客観的な基準と,個別の契約内容に反しないかどうかという主観的な基準の二種に分けられるとの説明がありました。また表面化した欠陥現象には必ず原因があり、瑕疵責任を追及するには,その欠陥現象の原因を確認することが大切とのことでした。
 次に「責任追及の法律構成~請負契約の場合」では、建築業者や建築士、建築確認の検査機関、さらに部材メーカーに至るまでのそれぞれの責任を法律的に分けて考えました。


2016年度総会より
 収支報告が承認されたあと、役員人事はいずれも留任で、代表幹事 佐古誠司、事務局長 中西大樹、事務局長 森竹和政、監事(兼監査) 永井光弘の各氏が選ばれました。

メンバー向け勉強会を始めます
 例会時に合わせて、継続的に勉強会を開くことになりました。
 今期前半は「欠陥住T買う被害救済の手引き」(日本弁護士連合会消費者問題対策委員会編)をテキストとして、法律・建築の両面からそれぞれの専門知識を探るために実施します。

4月例会より
連携セミナー参加者アンケートより
 セミナー「中古マンションで楽しく暮らそう! ~リフォームで大切な7つのポイント~」に参加された方々から寄せられたアンケートの集計結果が報告されました。
 参加21名のうち回答してくださった19名の回答よりご紹介します。
 参加者の男女比はほぼ半数づつ、年齢は30歳代から70歳代まで、最も多かったのが50歳代で、約8割が現在マンションにお住まいです。またセミナーの内容については、7割以上の方から「わかりやすかった」「よかった」の回答をいただきました。
 神戸NETではこれからも皆さんのニーズに沿ったデーマで同様のセミナーを開く予定です。

全国大会(第40回欠陥住宅被害者全国連絡協議会)開催
 全国ネット結成20周年を迎える第40回大会は、6月4日・5日に発祥の地でもある大阪で開かれます。今回は20年の総括として、全国の各地域からの報告が予定されています。

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